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キャンプ場で手軽に使いたい刃物 それが鉈


鉈, 薪割り, 斧

大型で厚みのある刃物が手元にあれば何かと便利だ。
キャンプ場で売られている薪はあらかじめきれいに割られているが、さらに割って表面を削ればさらに火付きが良くなる。
ディナーのメインディッシュになる骨付きの肉塊は、大型の刃物で楽に叩き切れる。
丸ごと買った硬いカボチャ、薄刃のキッチンナイフなら切るだけでも体力のロス、ここで鉈を振り下ろせばパッカーン!と真っ二つ。

そんなわけで、今回は斧よりも手ごろな大型刃物「鉈」の使用方法を解説してみよう

剣鉈は料理用 角鉈は薪割り用

ナタ。漢字では「鉈」あるいは「山刀」と書く。

もっとも「片手持ちの、山林作業用の大型刃物」を「鉈」と表記するのは、現在の漢字文化圏では日本のみ。中国では铊(鉈)の表記は、毒性を持つ重金属「タリウム」だったりするから面白い。

ともかく鉈には、サムネイル画像でもおなじみの、先端が角形の鉈
「角鉈」
そして先端が尖った
「剣鉈」
この二種類がある。

さらに山林作業の際、柴木を手繰り寄せるため先端に突起をつけた「トゲ付き鉈」というタイプもあるが、これは山林作業専門、ここでいうアウトドアには向かないので除外。

鉈, 薪割り, 斧

まずは上の画像を見ていただきたい。
上側が剣鉈。名前のごとく、先が剣のようにとがっている。大型の肉や魚をさばくなど出刃包丁的な使い方はもちろん、刃の厚い刃物として薪割りにもオールマイティーに使える。
アウトドアで何か刃物を選ぶとするなら、これが一番だろう。柄が刃と平行に取り付けられているので、以前紹介したアイヌ料理の刻み肉料理「チタタㇷ゚」作りもお手の物。

鉈, キャンプ飯

まな板の上の素材を刻むにも柄が邪魔にならず、刃の重さも相まって簡便に素材を切り刻める。
だが大型で重く、しかも先がとがっている。だから剣鉈なのだが、その特長は子どもを交えたキャンプでは危険かもしれない。

ファミリーキャンパーが多数集まるようなサイトならば、下側のような、あるいはサムネイル画像のような角鉈を選びたい。先端部は角型で刃がついていないので、危険性は少ない。
さて、写真のタイプの角鉈は枝打ちや薪割り専門だ。柄の取り付け角度がいささか内側に向いている。握って振れば、腕からの力を最大限に目的に伝える。
だが、料理には向かない。例えばテーブル上のまな板に素材を置く。そしてチタタㇷ゚を作るように叩こうとする。内側に曲がった柄はテーブル面に突き当たる。結果、作業がもどかしいことこの上ない。もし料理にも兼用したいなら、もっと柄が短く、柄の取り付け角度が内側に曲がらないタイプを選ぼう。

左利きの人は「両刃鉈」を選びたい

鉈, 薪割り, 斧

次に、刃の断面に注意しよう。
写真は刃の断面をアップで撮ったもの。
ご覧の通り、r字型をしている。このタイプを「片刃」と呼ぶ。
対して、断面がV字型のものを「両刃」と呼ぶ。

物を切断する際に威力を発揮するのが、片刃タイプ。刃先が鋭いため対象に楽に食い込む。
だが断面がr字型なので「押し開く」効果が左右対称にならず、切り口はまっすぐ直角にはならないのが難しいところ。そして片刃タイプは、反対側からの操作では威力を発揮できない。そして、大抵の「片刃タイプ」の刃物は「右利き」を前提に作られている。
つまり、左利きの人は片刃タイプの刃物を操作しにくい問題がある。
左利きの人は「左利き用の片刃鉈」か、力が平均的に両側に伝わる「両刃」タイプの鉈を選びたい。

鉈で枝を切る 鉄則は「斜め45度」

では、いよいよ実践編
まずは小枝を切断する方法。
初心者の方が犯しやすいミスは、枝を切ろうとして「直角に刃を振り下ろす」。
これでは切れない。たとえ直径5ミリほどの小枝であっても、切れない。
水気をたっぷりふくんだダイコンやキュウリならともかく、木の繊維は強靭だ。直角からの衝撃はたやすくはじかれる。
刃を入れる角度は「斜め45」だ。その法則を守れば切れ込む。確実に食い込む。食い込んだ時点で刃を引き抜き、改めて水平方向から刃を入れる。木くずは排出され、斜め45度の切れ込みとなる。
これを繰り返して中心部まで切り込めば、次に枝を裏返して反対方向から同じ動作を繰り返す。こうして切断へと至る。
切り込む角度は「斜め45」を忘れないように。

薪を割る 薪に刃を食いこませて打ち付ける

次に、鉈で薪を割る方法。
以前に紹介した斧での方法は、台の上に薪を置いて一刀両断するもの。
だが、鉈は斧に比べて軽く刃が薄く、どうしても威力に欠ける。上記の方法は不可能。
そんな鉈で薪を割るには、あらかじめ薪を鉈に食い込ませる。
その上で、薪ごと鉈を持ち上げ木の台に打ち付ける。
打ち付けるごとに刃が食い込み、最終的に断ち割られる。

最初から刃を「割りたいところ」に食い込ませて打ち込むので、「イメージした形」に割れるのも好都合だ。

 

本文:角田陽一
撮影:中里慎一郎

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